玻南ちゃんダメ?…名前受理されず、最高裁へ @YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091101-OYT1T01018.htm
「玻(は)」という漢字を名前に付けた娘(生後11か月)の出生届を、
名古屋市が「人名用漢字ではない」などとして受理しなかったのは
不当だとして、同市東区の両親が受理を求めた裁判で、名古屋高裁は
先月、訴えを退けた。
このため矢藤仁さん(40)、清恵さん(38)夫妻の次女、
玻南(はな)ちゃんは戸籍がないままで、両親は近く、最高裁に
抗告する考えだ。
「子供をおとしめる文字ではなく、意味のない当て字をしたわけでも
ない。思いを込めた名前をつけてあげたい」と訴えている。
旧約聖書に登場する女性「ハンナ」と、「瑠璃(るり)も玻璃(はり)も
照らせば光る」(つまらないものと混じっていても、素質の優れた
ものは輝いてすぐにわかる)ということわざから命名した。
戸籍法は、名前に使う漢字は「常用平易な文字を用いなければ
ならない」と定めており、市は、「玻」が常用漢字や人名用漢字に
ないことを理由に、出生届を受理しなかった。
両親は名古屋家裁に審判を申し立てたが、1月に却下。即時抗告
したが、名古屋高裁でも10月27日、「明らかに常用平易と
認められない以上、戸籍上で使えないことはやむを得ない」との
判断が示された。
(※全文引用)
オケタニには2個上のお兄ちゃんがおりまして、この兄貴の
名前には「光」という漢字が使われているんですけども、昔
その名前を付けた時の逸話をオケタニの親父殿に伺ったところ、
元々は「皎」(←ちゃんと表示されるかな。偏が『白』で、つくりが
『交』という文字です)という文字に思い入れがあったためにその
文字を使おうとしたところ、「人名用漢字ではない」という理由で
役所であっさり却下されてしまい、やむを得ず同じ意味を持つ
「光」に変えたんだそうな。
この話を聞いた時に素直に思ったのは、「"皎"の方が珍しくて
かっこいいのに。もったいない」という事と、「何で人名用漢字
なんてあるんだよ」という事でした。
ちょっと調べてみたところ、何で人名用漢字などというものが
定められているのかと言うと、「国民が社会生活を営む上で、複雑・
難解な漢字は本人はもとより関係者にも不便や支障を生じさせる
ゆえに制限すべき」という考えに基づいて決められているのだそうで、
それ故に人名に使えるのは常用漢字と人名用漢字に制限されて
いるのだそうな。
ま、確かに「皎」と書かれてあって、何の疑問も迷いもなく
その読みを当てられるかと言われたら、確かに難しい。そう
考えると、今の名前の方がパッと見てすぐに呼んでもらえる
名前である事は確かであります。
【参考】人名用漢字が決められているのは何故ですか? – Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1472474
人名用漢字の存在意義の是非についての論議はさて置いて、
こういう話になると最近の若い親が付ける「どうやって読むの?」
という名前についての話になりそうだけど、それもさて置いて。
是非はともかくとして、現実に今現在の法としては使用できる・
できない漢字がある、という事が定められている。そこには、
それが定められた正当な理由というものも一応存在している。
だけど、「いやそれは違う」と個人の勝手な解釈と好みでごり押し
したモン勝ち、みたいな空気が昨今色濃く漂っているような気が
して、そこに違和感を感じている自分がいる。
以前なら、「いや、今は法でそうなってるんですよ」→「あ、
そうですか。そりゃ残念」で終わっていた話だったのが、
あーだこーだと屁理屈をこねて自分の我を押し通そうとする、
そうした方が得だ・正義だ、みたいな話が多いように感じるん
ですよね。
いや、もちろん、本当にそれが個人の何らかの自由を阻害して
いたり正当な権利が与えられずに不便な事態を引き起こす、
という場合もあると思うし、そういうのはいいと思うんですよ。
そういうケースはオケタニも全力支援ですよ。
けど、「何で子供に好きな名前付けちゃいけないの!?」って
いうのは、何かちょっと違うんでないの?という気がするんですよ。
それってこんなに大騒ぎしてまでごり押すような話かぁ?と。
法には一応それなりに存在する理由がある。確かにそれが必ずしも
絶対とは限らないんだけど、だからと言ってその小さな穴を
突ついて大騒ぎして法を捻じ曲げて、でもってそれが「正しい
行為だ!」と声高に主張する行為は何だかちょっと… 違くね?と
感じるんですよナァ。何だかモヤッとする。
個人の自由の保護も大事だけど、社会を律する法の遵守も同じ
くらい大事だと思うんですが、何となく後者が軽んじられている
ような気がする今日この頃。
それはさて置き、『光宙』(ぴかちゅう)っていう名前は
本当に存在するんですか(;´∀`)? 本当だとしたら、何で
周囲の人は誰も止めなかったんだろうなぁ。それが不思議で
しょうがないんだけど。
結局、さて置いといた話をしてしまいましたナ(;´∀`)。
『自由』と『好き勝手』を履き違えている、典型的な現代人ですな。
ま、それはさておき。人事をやり始めてから、尚更、平易な文字にしてくれって思いますわ。わたなべの「なべ」とかたかだの「たか」とか、ホント大変。
役所に出す公的書類だと、ちょっと違う漢字だけでも全部アウトやしね。