サムスンはなぜ中国からフッ化水素を調達したのか?(特別寄稿) – アゴラ
仮に中国産の純度の落ちるフッ化水素をラインに使おうものなら工場の歩留まり(製造量に対する定格合格品の比率)は大幅に落ちざるを得なく、企業経営としてはかなりのマイナスになる。少し待てば日本から個別輸出許可が降りてフッ化水素が入ってくる見込みが十分あるのだから、本来現段階でそれほど無理をする必要はない。
この行方不明のフッ化水素について一部では「北朝鮮へ横流しされている」という根拠薄弱な風説が飛び交っていたが、私からは前回の記事で「北朝鮮が超高純度フッ化水素を必要とする理由はなく、日本のフッ化水素は韓国資本の中国の半導体工場に流れている可能性が極めて高い」
現状では韓国企業の仲介貿易は「合法」であるが、8月下旬以降韓国がホワイト国から外されるとそれ以降韓国の無認可での仲介貿易は「違法」となる。逆に、日本政府としては、仲介貿易を管理しようとするならば韓国をホワイト国から外さなければならない
中国の半導体材料メーカーを育成することを選択肢として本格検討していると思われ、そのための第一歩として中国からのフッ化水素の調達が始まった
現状サムスンが取りうる選択肢としては最善のものであり、さすがの判断
今韓国が何かするとすぐに北や北やという話になりがちだけど、事はそんな狭い範囲の話ではない、という。国政情勢ってホント複雑で陰謀みあっておもしろい。
そして相変わらず工業面での日本の競争力の後手後手感はヤバみあって震える。