オケタニッキ＠goo

　先週末は久し振りに渋谷くんだりまで出掛けまして。目的は映画観賞。
　　　

　　　

　　　罪とか罰とか
　　　http://www.tsumi-batsu.com


　先日「嘘つき…」でお馴染みの女優・緒川たまき嬢と電撃入籍を果たし、
Yahooニュースのトップにも顔を出されたケラリーノ・サンドロビッチ監督
最新作であります。『有頂天』からのケラ信者であるオケタニとしましては
見に行かないわけにはいかないでしょう。という訳で観てまいりました。

　ストーリーはシンプルでわかりやすい。途中で「え？　どういう事？」と悩むところも
なく、一方で随所にケラ特有のシニカルなギャグが散りばめられており、それを
探しながら見てても十分に笑えるギャグとストーリー。前作『1980』では演劇臭が
強過ぎたりして正直映画としては消化不良な箇所がたくさんあったのですが、
本作はそれも上手く薄まって（「ない」とは言いませんけども）演劇臭に抵抗の
ある方やケラ作品に慣れてない人にもすんなり受け入れられるんじゃないかな、と
思いました。

　映画に関しては一家言も二家言もないド素人のオケタニなのですが、今回の
作品を見て「そろそろケラさんも『メジャーな』映画を撮ってもいい頃じゃないの？」と
思いました。上にも書いたように今回の映画はとても面白く他人様にもお勧めできる
作品だと思うのですが、そうは言っても、やっぱり今回の『罪罰』も「ああ、演劇畑の
人が作ったんだなぁ」と感じざるを得ない映画なのです。で、この辺は偏見かも
しれませんが、そういうテイストを感じると「マイナー志向だなぁ…」と思わざるを
得ないのです。

　それがケラさんの持ち味なのかもしれませんし、多分大多数のファンの方は
「それこそが彼の持ち味なのだから！」とおっしゃられると思います。オケタニも
そう思っております、ハイ(；´∀｀)。

　もったいないと思うんですよねぇ。せっかくここまで「誰でも楽しめる」映画が
作れるんですよ。作れるようになった、んだと思うんですよ。ファンとしては、
「ケラさんが日本映画の名作を狙って作ったらどういうのができるんだろう？」
という期待感があってもよいのではないか、と。

　今作を見て、今までとは違う「次は？次は？」感が沸々とわいてまいりました。
ファン視点からすると、そーいう映画でした。

　因みに、「じゃあ『日本映画の名作』って？」となるとこれまたド素人のオケタニが
言えるような事ではないと思うのですが、個人的には『泣き』が日本映画の
フォーマットの最大の要素の１つだと思っています。

　かと言って、「泣け！　咽び泣け！！　涙を絞り出せ！！！」みたいな『泣き』は
ちょっと違うかな、と違和感を感じます。言うなれば、見てるうちに気付いたら
ポロッと涙がこぼれ落ちているような。そういう『泣き』が表現できるのが
日本映画の良いところかな、とか思ったりします。

　ま、割と何でも泣いちゃいますけどね、オケタニ。涙腺の緩さは多分３０代平均を
遥かに凌駕していると自負しております(；´∀｀)。モンハンで言えばＧ級くらいです。


　話が若干それましたが。『罪罰』で１つ不満だったのは、１箇所だけどう考えても
それまでの話の筋をすっ飛ばしてしまった所があった事です。最後のオチの部分
だったのですが、オチでギャグをかますためにそれまでの設定と整合性が
取れてない所がありまして。

　「そこで『あれ？何で？』となるシュールさはケラさんならでは」という言い訳も
一瞬考えましたが、他の伏線とか設定はちゃんと整合性が取れててきちんと
回収してるのにそこだけおかしいんですよ。なので、余計にそこのおかしさが
際立ってしまってて気持ち悪かったです。


　あと、成海璃子、太り過ぎじゃないかなぁ(；´∀｀)。逆にそこが個人的には
よかったりしますが。…と、軽く性癖をバラしたところで、本日はここまで。


　珍しく長々とレビューなんか書いちゃいましたお(；´^ω^)。